Baby,the stars shine brightその前。

ロリィタの王道ブランドの1つと言えば、
Baby, the stars shine brightでしょう。

「下妻物語」を機に一躍有名となったBaby, the stars shine brightは1992年に創業したのですが、その以前数年間だけは「SPIRITUALITE(スピチリュアルテ)」というブランドだったことをご存じでしょうか。

以前Twitterで、Babyの現行タグはと変わりない配色であるとTwitterで投稿したが大きな反響を得ました。


Baby, the stars shine brightはロリィタブランドの中でもネームタグのデザインが30年近く変わっていません。しかし、それが前身ブランドでも似たようなものだったとは驚きですね。

さて、早速ではありますが本日の本題である「SPIRITUALITE」の服を紹介します。

こちらは初期のBaby, the stars shine brightのデザイン画
(ゴスロリバイブルvol.10より)


右下のものはSPIRITUALITEのコートと同じデザインです。大きな襟にギャザーをたっぷりとったAラインの別珍のコート。

(筆者私物)

下に着ているのは初期の頃のBaby, the stars shine brightのワンピース。
(筆者私物)
ベロアとチェックの切替にレースではなくぽんぽん装飾です。

こちらは私の知人私物のSPIRITUALITEのベロアワンピース。
マトンスリーブに大きな切替配色が大胆です。


こうして見るとSPIRITUALITEや初期のBaby, the stars shine brightの服はどこか道化師風という感じ。
当時のデザイナーは社長自身だったのだが、社長はolive少女御用達のASTUKI ONISHIや45RPMスタジオで働いていたこともあり(当時の45RPMはもっとゆったりしてワッペンつきのスタジャンなどストリート寄りのものが多かった)、そういったものが反映されているのかもしれませんね。
80年代後半のoliveなどのファッション誌。


ATSUKI ONISHIは度々、画家金子国義先生の描いたイラストを使用したオリジナルプリントの服やグッズを販売していました。その中でアリス柄は絶大的な人気だったそう。
(筆者私物)

こちらは80年代前半のATSUKI ONISHIのオリジナルプリントのワンピース。
その上に90年代前半のJaneのカーディガンをコーディネートしています。
アリス柄ではないのですがトランプ柄も人気のロリィタ的モチーフとして今でも受け継がれているでしょう。

自身のブランド(Baby, the stars shine bright)でも「アリスプリントをやりたい」というのが磯部社長の願いだったそう。
それから発売されたのがチェスアリスやいばらアリス柄です。
(いづれも当店販売品 ※売切)

※これ以前のアリスプリントをご存知の方はぜひご一報ください!


プリントだけでなくアリス風のコーディネートも人気だったのだが、00年代中盤のメイドブームと相まって一時期は収束してしまいました。(エプロンにカチューシャ=メイド?)私もアリス風のコーディネートをしていた頃、メイドと間違えられたものです。
私が初めてアリス風コーディネートをしたのは04年にBaby, the stars shine bright福岡店で開催されたハロウィンパーティでした。
その頃はお茶会ではなくて、テーマに沿ったコーディネートで行くと店員さんが写真を撮って下さったり、お菓子をくれるというものでしたよ。
私はBaby, the stars shine brightの白のブラウスにAラインジャンパースカートにボーダーの靴下、手作りのリボンカチューシャで行きました。(友人はシルクハットとBPNの服で時計うさぎ風)



永遠の少女、まじない、不思議な世界観の象徴でもあるアリスやトランプモチーフはロリィタの中では今後も受け継がれることでしょう。
今年のハロウィンはアリスコーディネートはいかがでしょうか。
たとえばいつものワンピースにエプロンとボーダーソックスでもそんな雰囲気になりますよ。

さて今回はここまで。

いつもご覧くださりありがとうございます。

(参考文献「ストリート・モードブック」ストリートモード研究会著
「ゴシック&ロリータバイブル Vol.10」 インデックス・マガジンズ)





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