ゴスロリ博物館。(前編)

ゴスロリ博物館とは

2018年2月に私(瑠璃)が主催で開催したイベントです。
クラウドファンディングで資金を募り、
4月に原宿、11月大阪にて開催。
のべ4日で300人以上の方がいらして下さいました。

なぜゴスロリ博物館?

簡単に説明すると、
「ゴスロリって歴史長いよね」「瑠璃さんまだゴスロリなの?」という会話が増えてきた時に気付いたのです。

ゴスロリ、歴史として残せるのでは?
というか歴史がありすぎるのでは?


ファッションはだいたい3年周期と言われます。
古着業界でも、所謂、高価買取の品は3年前のものまで。
それ以降はトレンドのものとデザインが変わってくるから売れなくなってしまう。

しかし、ゴスロリはそうではない。

15年経っても定番の型もあるし、
レースや付属のボタンも変わっていないブランドもある。

そんなファッションジャンルが今まで日本にあっただろうか?


1970年にMILKが原宿に誕生、
1980年代のDCブランド、ロマンティックコーディネートブームの中で出来上がったロリィタの原型を考えると
30年以上の歴史がある。

また、ゴスロリには音楽や思想、芸術などの話もつきもので、
最早これは「文化」のひとつとして提唱しても過言ではないのだろうか?と思ったのである。

文化だからこそ、海外に、(そう、少し前までは日本と言えば、和服だとか和食、伝統工芸が文化だったから。「クールジャパン」とか「美しい国ニッポン」なんて言葉がありました)
こんなにPOPで自由な表現があったのかと衝撃を与えられたのではないだろうか。


そんなことを思い、
今、文化として成熟しているゴスロリを一度振り返ってみよう、
という企画を提案したのである。

どんな人にも来て欲しかった

ゴスロリ博物館、
名前だけ聞くと、少しディープでアンダーグラウンドでサブカルで。
敷居が高い。

それから、ゴスロリやロリィタの人が集まるイベントと言えば即売会やお茶会だったりと、
現役の方でないと難しい。

ショップに行くにも、そのショップにあった格好でないと何だか気後れしてしまう。

だから私は、
「来場者の年齢、性別、国籍、ファッションジャンル不問」を必ず、どんな宣伝にも毎回付け加えた。


昔、ゴスロリファッションを着ていたが今は理由があり着ていない方。

興味はあるけどお店には行きづらい方。

昔の(最新の)ゴスロリファッションを知りたい方。

家族で見たい方。

様々な理由でゴスロリファッションは興味を持たれている。

例えば、キャラクターデザインをされている方が「服のディテールを見たかったから」

「家族にも見せたいけどショップには連れて行くづらくて」

「これから着てみたいんです。どんなのが似合うか分からなくて。」

「10年前、初めて買った服で来ました。久しぶりにロリィタを着られて嬉しい」





滞在時間も自由にしたし、ひとりでも過ごしやすいようにレイアウトにも工夫した。
(大阪会場ではその場で友達になる人が多かった!)



私ともう1人の主催者はあくまで「学芸員」的な立ち位置で、
主役はいらしてくれたお客様と、展示している服。

それに徹した。

それが良かったのか。


無言で展示物を見て、
涙を流す方さえいた。

「ああ、この服が好きで良かった」

「この企画をしてくれてありがとうございます」

二年経った今でも覚えている。

私もそう思うことが多々あったからだ。

嫌な思いの方が多かったと思う。

それでもゴスロリファッションが好きなんだ。

似合わなくても 後ろ指さされても 
それでも好き。

その会場にいた人と話はしなくとも、分かち合うことが出来たのではないかと振り返っている。

(後編へ続く)

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