ゴスロリ博物館(中編)
ブログ閲覧数が思いの外多くて驚きです。
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今回は「ゴスロリ博物館」の設営だとかそういった裏方的なことを書きます。
綺麗な話はなく、ただ淡々と記録していきます。
聖地原宿。
ゴスロリ博物館については主催者自身も大量の情報を一瞬の時間で起きたことを処理するには冷静に俯瞰できるまでの時間が必要だなと思っていたのだが、
それに何と2年近い歳月がかかるとは思っていなかった。
苦労話(まだこれでも1割しか書いていません)を書くのも躊躇われたのだが、
私自身が、たった2年前のことを今この記事にすることを思い出すために手帳やノートを広げて思い出す始末なので、
このイベントの事はこの記事に記すことで残しておこうと思い、裏話も載せることにした。
クラウドファンディング成立後から2か月も時間のない中でのイベント遂行までの話。
まず、原宿会場。
会場はどうしても原宿で行いたかった。
私にとってのお洒落の聖地だから。
原宿駅から徒歩10分ほどのレンタルルームにした。
費用的にもコンセプトカフェやスタジオでも良かったのだが、
あえて「シンプルな空間」を選んだのは前回のブログの通り、
色んな方に来ていただきやすいように。
極端な例えだが、会場はジャージで来ても気にならないくらいのラフさが良かった。
シンプルな空間と言えど、窓がある。
この、窓という空間が意外と足を引っ張る。
原宿での展示は、「ネイルサロン」と「パーソナルカラー、骨格タイプ診断」のプロを呼び、出張ブースを設けることにしたのだが、
ジェルネイルはUVで硬化するため日光NG、
それに対し、パーソナルカラー診断ではあくまでも自然光のもと行わなければならないので窓際でないといけない。
それからボディと50冊程の書籍の配置。
人の導線を考え、照明の位置や壁にレイアウトするものを決めなければならない。
しかし私は呑気であった。
「どうにかなるでしょ」
という考えはいくら引っ越し経験が10数回あるからと言ってさすがに良くなかったかもしれない。
下見をしたのは本番前日である。
と言っても
それまでは部屋の配置図を見て、
縮尺をあわせてボディや机の配置、コンセントの位置も把握し、お客様と私たちの導線を描いた。
本番前日に会場に入ってほっとした、
ああ、大丈夫だと。
頭の中に入っているもの、あとはそのまま置くだけ。
そして、前日夜に搬入を開始した。
ボディはその前日にレンタルしていた。
洋服、什器(このほとんどはネイルサロンの方にお借りすることになりました。感謝です。)、ボディ、その他展示物でハイエースとワゴン車の2台。
ネイルサロンの方とともに夜遅くまで搬入、設置。
身体はヘトヘトに疲れきっているのに、
頭は冴えている。
この服はこうコーディネートする、
この什器にはこうする、
これだとお客様が通りにくいからこうしよう、
など、
終わったのは真夜中で、首都高を運転して帰宅。。
この時の記憶はほとんどないです。
そして当日。
2日間にわたり多くの方に御来場いただきました。
無事に原宿会場は盛況のまま終わった。
※展示したものについては「後編」にまとめます。
大阪も聖地。
4月の原宿会場のあとは11月の大阪会場。
クラウドファンディングで、
本来の目標金額の次、第2目標をゴールし、
大阪での開催も決定したのである。
何故大阪かというと、
大阪もゴスロリの聖地であるから。
原宿がポップで可愛いロリィタ系ブランド発祥が多いことに対し、大阪はゴシック色の強いブランドの発祥地であった。
(00年代前半までは東と西でコーディネートの雰囲気が違っていたらしいが、当時九州にいためいまいち分からず。分かりたかった・・・。)
こちらは原宿会場の反省点を活かすために6月に1度下見をした。
原宿会場で1番反省していたことは、場所が狭すぎたこと。
原宿会場でも読書コーナーを設けていたのだが、狭すぎて混み具合によってはお客様自ら帰られてしまうことも多々あった。
大阪会場は、更に無機質になってしまうのだが会議室をレンタルした。
そうすると広いだけでなく、机や椅子は心配が不要な分は確保出来る。
まず、空間の中央に大きな読書ブースを設けた。
こうすることで広々ゆっくりと座れるのだ。
それからボディのレイアウト。
原宿会場ではあった出張ブースがないため、今回はロリィタ体験ブースを設けた。
大阪会場は広々としていたため、多い時は1度に30名以上の方がいたのだが問題はなかった。
私たちも慌てることなく「優雅に」お客様への対応ができたかと思う。
そして無事にゴスロリ博物館、2会場とも無事に「閉館」できたのである。
余談:協同主催者のたろすさんと「打ち上げしよう!」と話していますがまだ行っていません。打ち上げの費用は私のMoi-meme-Moitieのお財布の中にしっかりと保管してございますわよ。
1年後、凱旋。
大阪会場での展示をもって、ゴスロリ博物館は「閉館」となった。
しかし、縁あって私たちの地元福岡で開催することになった。
私が福岡にいた頃にお世話になっていたダイニングバーを貸し切ることにした。
内装がゴシックな感じでピッタリだと思ったからというのもあるが、
このバーにこういった形で恩返しができればという気持ちが強かった。
しかし、飲食店ということもあり服を展示することははばかられたため、とても小さな展示会となった。(博物館ではなく展示会と呼んだ)
開催日時は1日だけ、それも数時間だけなのだが。
展示するものも、書籍と年表。
それでも、予想を超える方に来ていただき、満席になる時も。
私としては処分しようと思っていた年表を、最後に地元の方に見ていただけたことは本当に良かった。
(ちなみに年表はまだ家にあります。)
ゴスロリ博物館の終了後、
何度も色々な場所から「もう一度しませんか」と声がかかった。
本当にありがたいと思った。
本当ならば47都道府県で行いたい。
ゴスロリという文化の保存と普及のために。
しかし、時間と費用の兼ね合いもあり、
それはもう実現不可能のため、全て断った次第だ。
その心の蟠り(わだかまり)を、
地元で行うことで解く事ができたのではと感じている。
クラウドファンディングでのリターン品。
このリターン品にも色々と思い入れがあるなぁ。
またこれについても記事を書くか悩むが、このブログがゴスロリ博物館のブログになりかねないので割愛。
ただ、「いつまでも美しく」「どんなときも美しく」をモットーにしていたのは事実。
このイベントのリターン品のためにデザインした薔薇のイラスト。
薔薇にはとげがあるけども美しい。そして、この薔薇の中はハートなんだってこと。
それって私たちの生き方そのものだと思う。
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