ゴスロリ博物館展示品たちや時代背景(簡単に)
展示したコーディネートと当時の時代背景とともに解説します。
ただ、今後も似たようなことを記載する予定なので、ここはかいつまんで要約のみ載せていきます。
おまかに、年代順です。ブラウス、ワンピース、アンダースカート:田園詩
80年代後半頃のロマンティックスタイル。ピンクハウスブーム以降、田園詩やルイスキャロルなど、そんな感じのブランドが増えた。
今はカジュアルなブランドも当時のnon-noなんか見ると、レイヤードスタイルばかりだ。
こちらもくまちゃんの柄(やたらくまちゃん柄が多かった。ATSUKI ONISHIなんかも)のワンピースは1枚で着られるのだが、下にセーラーカラーのブラウスを合わせた。
本当はここにニットの編みぐるみつきのカーディガンを合わせたかった。
こちらも80年代後半~90年代頃を想定。
ワンピース:ATSUKI ONISHI
カーディガン:Jane Marple
ATSUKIONISHIはBabt,the stars shine brigtの磯部社長が所属していたブランド。
ピンクハウス系のカントリーテイストとはまた少し異なった、どちらかというとアーバンな印象のデザインが多い。oliveにも長年特集されていた。
こちらのワンピースはトランプモチーフになっている。同ブランドのアリスプリントは当時のolive少女のあこがれのひとつだった。
PINKHOUSEの花柄と同じように、ブランド独自の「オリジナルプリント」がファンの心を握ったのかもしれない。
カーディガンはハートの型抜きになっている。
90年代中盤
ワンピース:Baby,the stars shine brigt
言わずとも知れたこちらのブランド。おそらく90年代中盤のものと思われます。
レースではなくて丸いポンポン装飾がポップ。
ピエロのようなデザイン。こちらのデザインはBaby~の前進ブランドでも似たようなデザインがあり、定番のものだったのかも。
80年代はガーリー系やロマンティック系指南書(雑誌)といえばoliveやananだったのかもしれないが、それらの雑誌は90年代に入ると別路線に。
とってかわるように、CUTiEやZipperが読者モデルやストリートスナップをすることで、読者に「こんなコーディネートもあるよ」「このブランドが注目だよ」と知らせていた。
(それから文通とかライブハウスのバンギャル文化もね)
それらは独創的で、ストリートファッションブームやVivienneWestwood、ロリィタパンクブームと相まって、ポップなコーディネートが多かったと思う。
ストリートスナップのモデルの多くは服飾専門学校に通っていて、地方に住んでいた私は「東京の服飾専門か美大に行きたい!」と思いを募らせていた。
行けばおしゃれになれるのではないかという幻想を与えてくれました。
それから90年代後半。
ワンピース:Moi-meme-Moitie
1998年発表のコレクション。
こちらは2019年にデザインを変えて再販された人気の修道女ワンピース。
バンドMALICE MIZERのManaが創設したブランドで、
「これぞゴシックロリィタ!」というスタイルを知らしめた「革命的」ブランドだと私は思う。
それ以前は、なんとなくそれっぽいデザインだったり、子供服をそのまま大人サイズにしたような感じだったり。それぞれが試行錯誤してコーディネートしていた。
だからこそ正解もなかった。
そして「ゴスロリバイブル」の創刊。
今まで曖昧だったゴシックロリィタのスタイルが確立されることになる。
「バイブル」の名前の通り、謎の多いゴシックロリィタの服の着方や用語、
店舗がどこにあるかだとか、当時ネットショップもなかったので、通販の仕方だとかが掲載されていた。
KERA!のストリートスナップの中でも、ゴスロリらしいコーディネートのみが抜粋されたページは最高だった。
オーガンジーベビードールワンピース:metamorphose temps de fille
特にメタモルフォーゼの豪華なゴスロリスタイルは大人気だった。
私もこの頃のメタモルフォーゼやh.NAOTOからゴスロリの世界に入った。
メタモルフォーゼはロング丈のゴシックなドレスも販売していたので、ファンの年齢層は幅広かったのも初心者の私にとっての安心材料だった。
ワンピース、キャップ:metamorphese temps de fille
こちらはおそらく2002年のファッションショーで使用された1点もの。ロゴは刺繍で、十字架もフェルトとビーズになっている。
ショーではこちらの水色とピンクが使用されたらしく、ショーの最後に抽選で購入権が得られたとのこと。
ワンピース、ヘッドドレス:Innocent World
今ではオリジナルプリントの多いこちらのブランドも当初はモノトーンが多く、モチーフとしてはトランプや音符、鍵盤などがあった。
ミニハット、ケープ、スカート、ブラウス:Victorian Maiden
今よりもゴシック色の強いVictrioan Maidenもこの頃からアンティーク風の服を出している。まだ、「クラシカルロリィタ」という言葉もない時代。
(「Classic Lolita」というゴシックブランドもあったためだろうか)
そして2回目の「革命」が下妻物語の放映。
「下妻物語」放映前はゴス系が優勢だった。
V系バンドブームや、当時の日本のダークな部分も関係していたと思う。(カルト的なことが流行った。)
ピンクや白のロリィタスタイルは勇気がいるよねって感じでした。というか他に着ている人も少なくて「髪型とかどうする?」といった感じ。
今のようにカラコンやファッションウィッグもほとんどなかった。
同じシルエットでもピンクと黒では目立つ度合いも少ない。カメラ付き携帯が普及し始めた頃だったため盗撮こそ少ないが、すれ違いざまにガムをつけられたり、石を投げられたりするものだからねるべくなら目立ちたくないというのが本音。
甘ロリを着るには相当な努力が課せらてた時代のように感じる。
それが「下妻物語」の放映で、KERA!っ子界隈だけではなく、世間一般にゴシックロリィタという言葉が(良くも悪くも)広がり、
一気に甘ロリブームへ。
ロココでキュートでふりふりで、レースとフリルがたくさんの、
私たちも世間も思う共通の「ロリィタスタイル」がこの頃に確立された。
これを機に、アニメやドラマでもゴスロリやロリィタの登場人物が増えた。
限定された地域にしかなかった店舗もどんどん増え、関連雑誌も何冊も登場した。もちろん、ゴスロリ人口も急増。
ロリィタ自体の着こなしも増えたと思う。
(デコラ系、姫系、ミリタリー系、スチームパンク系etc)
形を変えながら柔軟に、かつ強かに生きてきたからこそ、1つのファッションジャンルでもこのように続いているのであろう。
また機会があれば他の記事で別の年代について書いていきたいと思う。
今後も是非当店のブログをお楽しみください。
コメント
コメントを投稿